『りぼん』の歴史を変えた! 偉大かつ衝撃の作品3選 ~40代DINKs妻『りぼん』愛を語る~

マンガには夢がある

はじめに キラキラの『りぼん』に異変!

私は、生粋のマンガ大好き40代。小学1年生でりぼんとの出会い、こよなく幸せを享受してきました。当時のりぼんは大人気で、発行部数が200万部を超えたことから、「200万乙女のバイブル」というキャッチフレーズを使用していました。その表現がとても嬉しかったのを覚えています。りぼんとの出会いは、別記事にまとめているので良ければ読んでみてください。キラキラした、ピュアな初恋に憧れ、毎月発売日に財布を握りしめ、書店へダッシュしていた「200万乙女」の私。しかし、ある時、衝撃の出会いが訪れます。

今回は、元「200万乙女」である私が、りぼんの歴史を変えたと考える、偉大かつ衝撃の作品を、3つ紹介させていただきます。以下、ネタバレがあります。

『お父さんは心配性』 岡田あーみん先生

『お父さんは心配症』は、岡田あ〜みん先生による作品で、1983年5月号に読み切りが掲載された後、1984年11月号から1988年11月号までりぼんで連載されました。妻を亡くした父・光太郎と16歳の娘・典子の親子2人の生活を描いています。光太郎は異常なくらい心配性で、娘の典子が気になるあまり、彼女のボーイフレンド・北野くんとの付き合いに対し、過剰に行動します。あまりにも異常な行動をしては典子を困らせ、騒動を引き起こす様子がギャグとして描かれました。
ちなみに単行本は全6巻、文庫本も全4巻が発売されています。

とにかくお父さんの行動のしつこさや、感情と表現の豊かさに大笑いしつつ、典子への愛情からの行動であることが伝わり、こんなに愛される典子がうらやましく感じていたのを覚えています。また、りぼんの連載として、4コマではないギャグマンガが掲載されたこと、絵柄がキラキラしていず、顔の崩れや変なポーズがあることに違和感を覚えました。しかし、読み進めると面白く、全員が一生懸命で、互いが思い合っていることが伝わり、毎月楽しみに読んでいました。

恋愛ではなく、親子愛をテーマにしていることが、当時の私には初めての体験で、お父さんの行動は変だけれど、胸はキュンキュンしないので、平和という、なんとも不思議な感情をもって読んでいました。とにかく、お父さんの心配性ぶりにかなりのインパクトを受けたのと同時に、父親が全力で愛情を注ぐということに憧れを感じたのを覚えています。・・といっても、あんな変な行動をするお父さんは嫌ですけどね(笑)

この作品は1994年にテレビドラマ化され、全5話が放送されました。父・佐々木光太郎を大地康雄さん、しっかり者の娘・佐々木典子を持田真樹さん、そして彼女の彼氏・北野くんを国分太一さんが演じていました。大地さんは優しい印象が強かったので、お父さんらしく、もっと変態感が欲しい!とおもっていました。懐かしいですね。また見たいかも。

『ハンサムな彼女』 吉住渉先生

『ハンサムな彼女』は、吉住渉先生による作品で、1988年11月号から1992年1月号まで、りぼんで連載されました。物語は、中学生でありながら女優として活躍する萩原未央が、映画制作に情熱を注ぐ熊谷一哉に次第に惹かれていく様子を描いています。仕事や親友、素敵な男の子たちとの関係のなかで揺れ動きながら、未央が成長していく姿がかっこよかったこと、描かれる世界やファッションがスタイリッシュだったことを覚えています。単行本は全9巻、文庫本は全5巻発行されています。

とにかく芸能界を舞台にしているというキラキラさや、未央と一哉を応援したいのに、みんな色々言ってくる、とやきもきしながら見ていました。ハイスペックな一哉の、夢をしっかり持っているところや陰のあるところがまた魅力的で、すれ違う二人の関係にハラハラドキドキしました。

ハッピーエンドとを迎え、二人が体を重ねたと伝わる描写があり、私が見ていたりぼんの中ではそうした性的な描写は初めてだったと記憶していて、当時そのシーンを見ては、声を出してもだえるほどの衝撃を受けたのを覚えています。

『ちびまる子ちゃん』 さくらももこ先生

『ちびまる子ちゃん』は、さくらももこ先生の作品であり、1986年から1996年まで、りぼんで連載されていました。先生自身の、1970年代の小学生時代をネタにしたコメディで、普通の小学生の家族や友人との日常生活を描いています。永遠の小学生・まる子と、おじいちゃんの友蔵をはじめとする家族、親友・たまちゃん、お金持ちの花輪君や学級委員長の丸尾君、大野君と杉山君のスポーツマンイケメンなどの学校の友達といった、かなり個性豊かな人物が登場し、おまぬけなエピソードでの笑いや、残念さを演出して笑いを取っていました。時折見せるまる子の優しさや正義感、友情物語なども良いエッセンスになっていたように感じます。サッカー選手でさくら先生の同級生であった長谷川健太さんも登場するなど、リアルと行き来する不思議な作品だと驚いたのを覚えています。


あのキラキラしたりぼんのなかで、3頭身の主人公、素朴な絵、日常の残念な出来事をエッセイのように描くスタイルのこの作品に出合ったとき、月刊誌をめくる手を何度も往復して確認してしまったことを、出会った衝撃とともに思い出します。一方で、日常のエピソードを面白く描いていることから、共感を持って、どんどん世界観に引き込まれ、まる子になった気分で笑って読んでいました。母にもよく、「また、まる子読んで笑ってるの。」と言われていたことを思い出します。遠足の時に、後ろ歩きすると疲れない、などの、ちびまる子ちゃんで仕入れた怪しい情報を試した方もいたのではないでしょうか。

さくらももこ先生は、まだご活躍が期待される中でお亡くなりになってしまいました。本当に残念です。しかし、アニメの放送は今年で35周年となります。また、さくらプロダクションによる新作漫画がりぼんに不定期で掲載されており、2022年10月には単行本の続巻18巻が発売され、さくら先生の意思を受け継ぎ、続いていくようです。

まとめ~マンガは偉大なり~

りぼんの歴史を変えた!と私が思っているマンガを3つ紹介しました。現在では、少女誌でのギャグマンガも性的な描写も日常的なエピソードのマンガも、当たり前に存在し、広く皆さんを楽しませてくれています。しかし、りぼんでは、ご紹介した偉大な先生方の3作品が先駆者である、と私は考えております。先生方に、「かつての200万乙女」から、最大の敬意を払いたいです。素晴らしい作品を生み出してくださり、本当にありがとうございました!

全国にいる、「かつての200万乙女」に、懐かしいと思っていただければ嬉しいです。もし読んだことのない方は、良ければ楽しんでみてくださいね!

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