はじめに
更年期と聞くと女性を思い浮かべがちですが、夫を見ていると、男性にも特有の変化があるということを感じます。40代になり、少しずつ変化や何かしらの症状を感じている男性、パートナーも増えているのではないでしょうか。
男性更年期について、一般的な症状と対策についてまとめつつ、我が家の40代夫の場合について紹介します。男性も変化を感じつつも、忙しさや自分はまだ若い!という自分への過信から、気付かずに辛い症状や不安を抱えている場合もあるのではないでしょうか。男性の更年期について理解し、自分で対策を取ることや家族としてサポートすることで、状況を少しでも和らげられたらと思います。
男性の更年期とは?
男性更年期の定義と実態について
男性更年期は、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって引き起こされる一連の症状とされています。
2022年3月に実施の、厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査」によると、「更年期障害についてよく知っている」という男性は1~2割でした。また、「医療機関で更年期障害と診断された経験がある」という40代男性の1.5%、50代男性の1.7%にとどまっていますが、受診・診断は受けていないが「症状を自覚している」という男性の割合は、40代で8.2%、50代で14.3%となっています。
このことから男性の更年期についての理解がとても少ないことや、更年期の症状を自覚している男性は1~2割にとどまる、ということが読み取れます。
どんな症状がみられるのか
日本泌尿器科学会/日本 Men’s Health 医学会 「LOH 症候群診療ガイドライン」ワーキング委員会「加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き」によるAMSスコア(男性更年期障害質問票)によると、エネルギーレベルや睡眠の質が低下していることや、テストステロンの減少による影響などから、個人差派はありますが、主に以下の症状が見られます。
身体的な症状 | 精神的な症状 | 性的な変化 |
・疲労感 ・眠気 ・関節の痛み ・筋力低下 ・発汗、ほてり | ・集中力の低下 ・イライラする ・神経質になる ・不安感 ・抑うつ傾向 | ・性欲減退 ・ED(勃起不全) |
男性更年期を悪化させる要因と対策
男性更年期に影響があるとされるのは、不規則な食生活や睡眠不足などの生活習慣、仕事や環境によるストレス、運動不足、飲酒・喫煙とされています。そのため、生活習慣を見直して規則正しく生活することや、栄養バランスの良い食事、血流改善やストレス解消のための運動、リラックスする時間の確保などが大切です。また、症状が気になるときは医療機関を受診して血液検査を受ける、漢方薬、ホルモン剤の投薬を開始するなど、治療を検討するのも大切です。
我が家の夫の場合
私の更年期症状として、別の記事にまとめた通り、生理の変化や、疲れ、握力の低下、イラつきや落ち込み、性欲の減少などが見られます。夫の場合一番目立ったのは薄毛でした。直接の更年期症状とは言えないのですが、変化という意味ではわかりやすかったです(笑)。夫は気にかけて、いわゆる血行促進スプレーを使いマッサージなどを行っていましたが、私の目には効果は感じられませんでした。
次に、気になったのは、冬の冷え性でした。普段は暑苦しいくらい、熱を発している夫ですが、冬の時期になると、氷のように手足が冷たくなり、靴下の跡がくっきりとつくくらいのむくみ症状が現れます。始めのうちは押して跡がつくのを楽しんでいたのですが、程度がひどいので、だんだんと心配になってきました。
ここ最近は、肩の関節が痛い、疲れやすく、頑張りが効かなくなった、食後すぐに寝てしまう、などの様子が見られるようになってきました。
夫に話を聞くと、やはり、これらについて更年期障害という認識はありませんでした。また、他の症状について聞くと、握力の低下を感じるということを教えてくれました。
私の更年期障害の一つ、指先に力が入らない対策として、夫にやってもらう、というのがあるのですが、難しくなりそうですね(笑)
我が家の対策
むくみや冷え性は代謝や血流の悪さが原因とのことですので、野菜中心の食事や体を温める食事に気を配っています。温活グッズを活用して夫を温めたり、水分を取るよう促しをしています。また、ストレス解消やダイエットも兼ねて、一緒に簡単な運動をしています。そのあとに飲む日本酒は最高です!夫はお酒もたばこも好きなので、現在は続けていますが、少しずつ減らしていけたらと思っています。
仕事が忙しく、働きづめなので、体調が心配ですが、本人のやりたいようにさせてあげるのも大切だと思い、なるべく邪魔をしないよう心掛けています。本当は遊んでほしいんですけど。
また、肩の痛みは、治療を定期的に行っていますが、一進一退のようです。肩や腰痛対策として購入したマッサージガンは、夫には気に入ってもらえず、私が使っています(笑)。
終わりに
日本内分泌学会によると、男性更年期は女性更年期と違い、終わりの目安がないそうです。私の方は、閉経前後と一応の目安があるのに対し、なんとも不安なところですよね。40代以降、いつでも起こるし、続く可能性があることを理解して、適切に対策を取っていきたいです。
また、男性は、症状の自覚があまりなく、相談、受診することにためらいがちな傾向があります。個別の症状を家族・妻が気付き、医療機関の受診も含めて、対策を一緒に考えたり、生活習慣を整えてあげたりすることも大切だと考えます。これからも、夫とともに元気に過ごす時間を継続していきたいと思います。皆さんも、一緒に楽しい暮らし、頑張りましょうね!
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